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         公募Q&A

初めての投稿は不安だらけでした。作品はできたけれど、体裁は? 必要事項は?。落選すると、何か不備があったせいか、とか、今になれば、まず作品の内容が大事で後のことは、それほど気にしなくても良いと考えられるようになりましたが、それでも、原稿の綴じ方とか、細かな不安や疑問はつきません。ここでは公募に関するQ&Aを集めてみました。応募の参考になれば幸いです。
 
原稿作成・原稿の送付
                                              
1.初めに注意すること
応募要項を良く読むこと。当たり前に聞こえるでしょうが、応募する公募が決まったら、まず、応募要項を入手して、良く確認してください。原稿用紙の枚数や印刷用紙の指定。あらすじの有無。記載する必要事項。そして締切日。など、応募要項に必要な情報は全て書かれています。出来れば、印刷して、いつでも読めるようにしておくと良いと思います。
 
2.ワープロが良いのか手書きがよいのか
「ワープロでも可」という表現から、「手書きでも可」に変わりつつあります。ワープロ原稿のほうが、手書きに比べて圧倒的に読みやすいです。できればワープロで作成したほうが良いでしょう。もちろん、大傑作でしたら、関係ないでしょうが。私は他人には読めないほどの悪筆ですので、もちろんワープロで作成しています。
 
3.用紙は
最近はたいてい指定があります。A4用紙が多いと思います。「原稿用紙に印字」という指定が数件の応募でありますが、後は白紙に印刷すれば良いはずです。新聞の折り込み広告の裏側に書いてきた人がいたと、信じられない話を聞いたことがありますが、どんな傑作でも、広告の裏に書いたらダメだと思います。
 
4.印刷時の字数と行数は
これも指定されているケースが増えてきました。多分、指定しないとバラバラで読みづらいのと、原稿用紙の換算枚数が分かりづらいのだと思います。多いのが、A4用紙を横に使って、20字×40行。または40字×30行〜40行でしょうか。指定が無い場合は、20字か40字で30行〜40行程度で良いと思われます。
 
5.横書きではだめか
論文などでは、一部横書きの指定がある場合がありますが、大抵の公募は縦書きの指定です。指定がない場合も縦書きが無難でしょう。メールでの応募では、横書きでかまわないようです。
  
6.原稿用紙換算枚数とは
400字詰原稿用紙で書いた時には、という解釈で良いのでしょうが、会話や行替えが頻繁に入っていると、1行あたりの字数を20字にするか、40字にするかによって、微妙に枚数が違ってくるような気がします。20字×20行で印刷してみたら何枚で良いのではと思います。ただ、童話などで、5枚、10枚と短い枚数では、1枚の違いが重要になりと思いますが、(特に枚数オーバーになりそうな時には)、300枚、400枚では、1、2枚違っていても関係ないと思いますので、それほど神経質になることはないと思います。
 
7.ふりがなをつけるのは?
固有名詞(読みづらい地名、人名、自分でつけた当て字など)以外はつける必要はないそうです。るびは、出版社がふるそうで、自分でつける必要はないとのことです。事情は童話でも変わりません。さらに付け加えると、童話を応募するさいに、全てひらがなにするような気のつかいかたをしても、かえって読みづらくなるので止めた方が良いとのことです。
 
8.あらすじの書き方についての注意は?
まず第一は、指定された字数制限を守ることです。特に長編のあらすじを書いていると、あれもこれもと、長くなってしまう場合があります。逆に、短編であらすじを求められると、短くなってしまいます。あらすじを書くのも技術ですので、字数はきっちり守りましょう。また、あらすじは本の帯書やキャッチコピーとは違うので、最後の結末まできちんと書くこととされています。推理小説でも「さて、犯人は?」などとしないで、犯人の名前まで書きましょう。硬い表現で淡々と書いたほうが印象が良いと聞いたことがあります。「ぜひ読んで下さい」のような言葉は逆効果です。欄外にタイトルと作者名を入れておくと、本文とバラバラになった時にわかりやすいそうです。
 
9.規定の枚数について
枚数の上限だけ指定されているケース。上限と下限(60枚〜100枚など)が指定されているケースがありますが、上限は必ず守りましょう。1行オーバーでもボツにされることがあるそうです。下限が書かれていない場合、例えば100枚以内の応募ならば、10枚でももちろんかまわないのでしょうが、普通は規定枚数の80%〜90%はないと、良い印象はないそうです。特に、ドラマや映画のシナリオなどは、枚数がドラマの時間になりますので、あまり少ないとそれだけでダメだと聞きました。類似の公募が数多くありますので、規定枚数と作品の枚数が近い公募に応募しましょう。
 
10.イラスト・挿し絵を入れたい
今は、自分の作品に簡単にイラストや挿し絵を入れられるようになりました。自費出版や同人誌などでは、挿し絵も良いでしょうが、公募では、止めておいたほうが無難でしょう。特に硬い文学賞では厳禁だとされています。とは言いながら、私は、出版社系の公募ならば、結構許されるような気がしています。これからは、文章だけではなくビジュアル的なものを含めて総合的な才能が求められるでしょうから、小説と写真集の中間的な作品、漫画と小説の中間的な作品も面白いのではと感じています。挿し絵やイラストに自信がある人は、写真や文章と組み合わせて新しい作品を作って応募するのも良いのではないでしょうか。
 
11.文字の強調や字体の変更
ワープロになってから、文字の字体を簡単に変えられるようになりました。書いていると、ときどき太字にして強調したくなったり、場面によって字体を変えてみたくなったりします。実際、出版されている本を見ても、場面によって字体を変えてい場合が結構みうけられます。しかし、今は、まだ、これも止めておいたほうが無難です。まずは、内容で勝負。自分の本が出版されるときに考えましょう。
 
12.選考委員のファンなので、ぜひ手紙を添えたい
主催者や選考委員への手紙を添えたくなるのは人情として分からないではないのですが、まず読まれることは無いでしょう。大量の応募作品が届いて、整理する身になってみると、郵便が山積みにされて、封筒を開けて、作品を取り出し、番号を付けて整理する時、中に手紙が入っていても、多分読まずに破棄すると思います。ですから、書いても書かなくても変わりません。
 
13.表紙
作品に表紙をつけるのか、つけないのか。応募要項に表紙の指定があれば、もちろん付けます。無くても付けてはいけないということはありませんので、たとえ5枚程度の作品でも表紙を付けると何となく立派に見えます。表紙に書くのは、初めに作品の題名と著者名。そして、必要ならば、左半分に、氏名(ふりがな)、住所、電話番号などの必要事項になります。
  
14.印刷した後に、誤字・脱字が見つかった
印刷して、封筒にいれようとしたら、最後に誤字・脱字が見つかった。そんな時には、修正液で訂正しても仕方がないでしょう。1ページだけ差し替えれば良いなら、新しく印刷すれば良いと思いますが、一ヵ所脱字を入れると100枚印刷し直すようならば、手書きで挿入しておけば、充分ではないでしょうか。審査員は原稿の校正をしているわけではないので、まずは内容です。細かなところを神経質になる必要はないと思います。ただ、それも程度問題で、何十ヵ所も誤字や脱字の訂正があるようならば、印刷し直しましょう。変人と思われます。
 
15.略歴・応募歴は何を書けばいいのか
略歴は、学歴・職業・受賞歴などになるのでしょうが、就職の履歴書ではないので、事細かに書く必要はありません。虚偽の記載はもちろんいけませんが、略歴を書かなくても、選考に有利不利はないはずです。何よりも作品です。略歴で何を書くのか悩むのはやめましょう。あっさり、最終学歴と現在の職業を書くと決めておくと楽です。他の公募で入賞したことがあれば書いてかまわないでしょうが、それで有利になることもないでしょう。二次予選通過などは、かえって、書かないほうが良いと思います。
 
16.ペンネームは必要?
つけてもつけえなくても、結果に影響はないと思います。作品毎にペンネームを変えている人がいるとかいないとか。そこまでいくと趣味の世界です。小説を書いているのが職場にバレると嫌だからペンネームを使うと言っていた人もいましたが、小説を書いていても誰も気になんてしてくれません。ただ、ペンネームを付けると、ちょっと作家になったような気持ちになれるかもしれません。ペンネームを付けた方は、本名をお忘れなく。
 
17.作品の綴じ方
出来上がった作品は、表紙、あらすじ、本文の順に綴じるのが一般的なようです。ドラマのシナリオなどでは、登場人物の表などが要求される場合もあります。綴じる時には、枚数が10枚程度と少なければホッチキスでだいじょうぶです。(ホッチキス不可と書かれている時もありますので注意してください)。それよりも多ければパンチ穴を開け、綴じ紐で綴じて下さい。私は、枚数が少ないときには、右上に製本用のキリで穴を開け、製本用の丈夫な糸で綴じています。50枚以上と枚数が多い時には、2穴のパンチで開けて、2穴用の留め具で留めています。簡単でしっかりしているので、個人的には気に入っています。枚数が多い時には2分冊にして、同じ表紙をつけ、2分冊の1、2分冊の2と書いておくと間違いがありません。ちなみに、1分冊には200枚程度がめどだそうです。40字×30行の印刷ならば、原稿用紙換算600枚で200枚になりますので、よほどの大作以外は、分冊にしなくてもたいじょうぶではないでしょうか。
 
18.郵送は書留?
簡易書留が望ましいと、いろいろな本に書かれていますが、私は普通郵便で送っています。係りの人は、作品を取り出したら、封筒は捨ててしまうでしょうから、書留でも普通郵便でも宅急便でも何で送っても変わりはないと思います。普通郵便でも書留速達でも、無くなるときには無くなるし、落ちるときには落ちます。
 
19.防水方法
防水のためにビニール袋に原稿を入れて送る人がいるそうですが、そこまでしなくてもと思います。心配ならば、クッション封筒という壊れ物(CDなど)を送る封筒が売られていますので、それならば、雨が降っても、少々、手荒に取り扱われても原稿が破損することはありません。私は普通の封筒で、クリアファイルに入れて送っています。
 
20.原稿を折る
1枚、2枚ならともかく、原則として折らないほうが良いでしょう。切手代はいくらでもないです。
   
21.二重投稿・盗作
二重投稿とは、同じ作品を同時に他の公募に出すことです。盗作は文字通り人の作品を盗んでしまうこと。どちらも、いけませんの一言です。川柳や俳句では、他の入選作と類似している作品が、しばしば見受けられるようですが、限られた字数なので、それも仕方がないのかもしれません。もちろん、意識してやってはいけません。とは言え、これだけ公募の数が多いと結構、いろいろあるのかもしれませんが。ただ、盗作して入選しても嬉しくはないと思うのですが、いかがでしょう。
 
22.落ちた作品をまた投稿する   
他の公募で落選した作品を、また投稿することは、もちろんかまいません。ただ、応募した作品の著作権が全て主催者に帰属すると書かれている公募もあるので、注意が必要です。せめて、少し手直しをしましょう。手直しすれば新しい作品ということになります。
 
23.アマチュア・素人
応募資格がアマチュアに限ると書かれているときは、通常、本を商業出版したことが無い人という定義になっているようです。雑誌に掲載されてお金をもらった、程度はアマチュアでだいじょうぶでしょう。今は、自費出版と商業出版の境が曖昧になっているので、完全な区別は難しいのではないでしょうか。商業出版をしたけど全く売れなかったとか、自費出版だったが売れてしまったとか、いろいろあると思います。自分がプロもしくはセミプロだと思っている人は、アマチュアに限る公募はアマチュアに譲って、大きな賞に挑戦して下さい。
 
24.未発表の作品
「未発表の作品に限る」の「未発表」は公にはということです。友だちに読んでもらった、恋人に見せた、はもちろん問題ありません。同人誌やホームページでの発表までは許されている範囲のようです。他の公募で落選した作品も、もちろん可です。自費出版も可らしいのですが、自費出版しても書店に流通して売れてしまっていたら、ダメでしょう。
 
25.メールでの応募
枚数の少ない公募では、メールでの応募可というケースが増えてきました。メールでの応募では、@作品を添付ファイルにする。Aメール本文に作品を書く、またはコピーする。B応募フォームが用意されていて、そこに作品を書く、またはコピーする。などの形式です。川柳などは、メールでの応募が増えています。手軽なので、私も利用しています。
 
26.著作権について
入選作の著作権は主催者にある。と記載されている公募では、文字通り著作権は主催者にいってしまい。ひどいときには出版されても、印税が入らない場合もありえます。実際には、それほどのことはないので、心配はいらないように思えますが、佳作になったようなケースで著作権が主催者に移ってしまった場合などでは、他の公募に出したくてもだせなくなります。さらに、小さな賞にだして入選して、もっと大きな賞に出せばよかったと後で思っても、著作権がなくなっていると、もうだめです。まあ、しかし、そんな心配をしてみたいと、いうのが普通でしょうか。著作権の心配をするような立場に立ってみたいものです。